美術の窓5月号は青木繁特集幻の表紙案も密かにアップしてみる
美術の窓 2011年 05月号 [雑誌]
(2011/04/20)
不明
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「美術の窓」5月号が発売中です。今回の特集は青木繁。疾風怒濤に28年の生涯を駆け抜けた明治の画家。その短い生涯で魂の叫びを描ききった画家。誰もが青春時代に経験した生きることへの悩み、未来への熱い思いを画面に塗り込めた作品は、いまもなお鮮やかに鑑賞者の心をとらえてやまない。
日本の洋画の歩みのなかで、青木繁の作品は明治とは思えないストレートな感情表現に支えられている。それは同時代ではなく、もっと後の時代、大正期の関根正二や村山槐多、昭和の松本竣介、池田満寿夫、そして現代の石田徹也、会田誠、森村泰昌、山口晃らの青春期の作品へと脈々と受け継がれている。
今回の特集では、青木繁を原点にさらに青春をキーワードとしてもう一つの日本洋画史の流れを振り返ってみた。
さて、ここで幻となってしまった表紙案を一つ。この石膏デッサンも青木繁が描いたもの。量感と柔らかさ、そこはかとない官能性が巧みに表現された驚くべきデッサン力。残念ながら、表紙にはなりませんでしたが。どの絵を表紙に持ってくるか、毎月、悩みどころ。
美術の窓5月号は現在全国書店にて発売中
【巻頭特集】今なぜ青木繁なのか
~画家たちの青春 青木繁から関根正二、石田徹也へ~
・貝塚 健〈言葉の世界を具体的なイメージに転換させる力―『海の幸』を中心に〉
・〈もっと知りたい!青木繁 教えて下さい森山秀子さん〉
・芸術の世界でアレキサンダー大王になる
・父親との対決・上京・鮮烈なるデビュー
・白馬会に初出品で初入選、しかも受賞!
・画家どうしの激しい恋、出産、そして破局
・渾身の作は無念の三等 挫折と苦悩のなかで
・挿絵仕事で糊口をしのぐ・普通の画家になりたい
・絶筆──駆け抜けた28年の生涯
〈久留米が生んだ近代洋画の巨匠たち〉
〈青木繁旧居に行ってみよう〉
〈画家たちの青春〉明治の青木繁から大正の関根正二、そして平成の石田徹也へ
土方明司〈二十歳の青春時代に描きえた世界〉
石田徹也/関根正二/村山槐多/会田誠/山口晃/神田日勝/河野通勢・中村彝/O JUN/森村泰昌/松本竣介/池田満寿夫
・展覧会インフォメーション
【中特集】巨匠展 ─今そして未来2011─出品作家インタビュー
【編集長対談】荒井 孝+一井建二(小誌主幹)「こころの世界とデッサン」
【展覧会案内】第11回 21世紀展/四つの地面/藤島博文/牧野光陽/福田玲子/續橋 守/永名二委
【連載】
・L'oeil 美は語る「写楽~制作の謎と絵に込められた哀感」インタビュー 浅野秀剛
・特別寄稿:平山美知子 平山郁夫シルクロード美術館コレクション「猿面(バリ仮面劇)」
・山下裕二の今月の隠し球「鈴木 篤『彫刻の王道を邁進する、正しい貧乏青年』〈上〉」
・粟津則雄 私の空想美術館「スーラ『サーカスの客寄せ』」
・技法講座「佐藤 功 油彩の重ね塗りによる人物画〈前編〉」
・日本美術のススメ 島尾 新「丹青閑話 第二話 長沢芦雪『四睡図』」 ほか
・野見山暁治「アトリエ日記」
・竹田博志 戌も歩けばbeau に当たる 「ガシェ博士宅の日本人芳名録」
・視点 蓑豊/島田誠/和田友美恵
【公募展便り】 東方展/立軌展/新槐樹社展/等迦展/光陽展/大調和展/白亜展/日本現代工芸美術展/白日会展/日本南画院展/朱葉会展
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