セザンヌ展@国立新美術館の内覧会に行ってきました!

国立新美術館で明日から始まる「セザンヌ―パリとプロヴァンス」展の内覧会に行ってきました。 実のところ、セザンヌに関してはどうもよくわからない、という思いがあって……。美術の編集者としてあるまじき態度だということはわかるのですが。なんで「近代洋画の父」と呼ばれているの? なんでピカソもマチスも尊敬していたの??? いや、でも今回の展覧会で納得しました。これ、ほんと。いやはや、すごかったです。このヴォラールの肖像などは、ステンドグラスの光が輝いているようで、まるで人の姿がカテドラルになったように見えてきます。
今回の展覧会は、なんと丸ごと全部がセザンヌ作品で、その数約90点。初期のダークな色合いの作品から亡くなった年に描かれた作品までが網羅されています。これは、セザンヌの父が所有する別宅のために描かれたもの。一見するとセザンヌとはわかりません。  
会場は大きく初期の作品、風景、人物、静物と分かれています。 これは聖アントニウスの誘惑をモチーフにして描かれたもの。セザンヌの代表的なシリーズ「水浴」を思わせるような人体描写です。  
風景作品はサント・ヴィクトワール山を描いたものがよく知られていますね。驚いたのは、それほど厚塗りではないこと。ただし、近寄ってみるとじつは意外と塗っていたりもする。油絵具でこれだけの透明感を出せることに驚きます。  
リンゴをモチーフにした静物がもそろっています。ただし、セザンヌの描いたリンゴは、いわゆる「物質感」というのとは違うのだなぁと思います。なんだろう、「感覚的」と言ったらいいのでしょうか。
そして、モデルを務める奥さんに、リンゴのように動いてはいけないと言ったというセザンヌ。奥さんもさぞやたいへんだったことでしょうね。あまり仲が良いとはいえなかったらしい。 残念ながら会場内では作品の一点撮りが禁じられていたので、ここには出せませんが、セザンヌが亡くなった1906年に描かれた二枚の作品があります。いずれも庭師ヴァリエをモチーフにしたもの。一つはまるでルオーを思わせるように絵具を重ねたもの。そしてもう一枚はおそらく絶筆かと思われるのですが、もっと透明感のあるもの。絵具を重ねたほうは、セザンヌのもつもっともプライベート、人間的な感情が込められているよう。もう一方は、人間であってもまるで風景、一つの自然としてのとらえ方のように思います。ぜひ、会場でこの二つの作品、実際に比べてみてください。  
出口付近にはセザンヌのアトリエが再現されています。
晩年にセザンヌが使用していたというパレット。今回の展示で、セザンヌ作品の色の美しさに心を打たれました。油絵でありながら、なおかつ透明感を持つ色彩、その作品が、こうしてパレットを見てみると、それほど色数が多く出されていないことに驚きます。    
会場を出ると、特設のミュージアムショップが。定番の一筆箋やクリアファイルに並んで、なんとiPhoneのケースが。
展覧会の図録には、セザンヌ展オリジナルの付箋がつけられていました。念のため、図録と付箋は別売りです。 国立新美術館開館5周年「セザンヌ―パリとプロヴァンス」展
• 会期:2012年3月28日(水)〜 6月11日(月)
• 会場:国立新美術館 企画展示室1E
• 主催:国立新美術館、日本経済新聞社
• 後援:フランス大使館
• 特別協力:オルセー美術館、パリ市立プティ・パレ美術館
• 協力:エールフランス航空、日本航空

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