28年の生涯を駆け抜けた青春の画家・青木繁 東京で展覧会開催中

  現在、東京・京橋のブリヂストン美術館で明治の浪漫主義を代表する青木繁の大規模な展覧会「特別展 没後100年 青木繁展ーよみがえる神話と芸術」が開催されている。青木の故郷・福岡県久留米市の石橋美術館、京都国立近代美術館をへて、最後の巡回先がここブリヂストン美術館となる。 [caption id="attachment_706" align="alignnone" width="460" caption="代表作と言われる「海の幸」"]
[/caption] 青木繁と言えば「海の幸」がすぐ思い浮かぶ方も多いだろう。まるでデッサンのような薄塗りで激しい筆のタッチが残った大画面。逆に画面が塗り込められていないことで、青木が感じた大漁のイメージ、高揚感がダイレクトに伝わってくる。この作品の成立にはじつは同郷の友人で画家の坂本繁二郎が大きく関わっていた。   [caption id="attachment_709" align="alignnone" width="460" caption="恋人・福田たねを描いた「女の顔」"]
[/caption]   [caption id="attachment_716" align="alignnone" width="345" caption="青木自身を描いた自画像"]
[/caption] 今回の展示構成として興味深かったのが青木繁の自画像と恋人・福田たねをモデルにしたと言われる「女の顔」が同室に対面するように展示されている点。ともに芸術家だった二人の激しい恋と破局を思うと、この向かい合う展示構成には感慨深いものがある。   [caption id="attachment_711" align="alignnone" width="460" caption="渾身の作「わだつみのいろこの宮」"]
[/caption] デッサンの部屋から海の部屋、神話をモチーフにした部屋、意識して文展風の作品が描かれた部屋、そして絶筆の部屋へ。ゆったりと歩いていくと、青木の短いながら濃密な生き様が立ち現れてくる。   [caption id="attachment_712" align="alignnone" width="460" caption="絶筆となった「朝日」"]
[/caption] 絶筆の「朝日」は朝日とも逆に夕日とも見える作品。太陽から不思議な光が放たれる。まるで命の灯火の最後の輝きのようにも見えてくる。構図も浜辺から見て海を描いているというよりも、ずぼっと海のなかに青木自身が入り込んで、海と一体化するように描いているような視点からの構図となっている。 青木繁の三十年に満たない短いけれど濃密に凝縮された人生。青年の描いた豊かな世界は、今もなお輝き続けている。   特別展 没後100年 青木繁展ーよみがえる神話と芸術
• 会期:7月17日(日)〜9月4日(日)
• 会場:ブリヂストン美術館
• 主催:石橋財団ブリヂストン美術館
• 協賛:日本写真印刷
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